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ほんとはテレビひとつだけど、きのういっぱいみちゃった。
ともみ(5歳)

私「おやすみだから?」
ともみ「ちがう、パパたち、パパたちだけのことしていたから」
 休み明けの朝、ともみちゃんは飛んできて話してくれました。
 テレビがたくさん見られたことが、ともみちゃんにとってどんなにすごいことか分かるような話し方でした。
 ともみちゃんの家ではテレビは一日にひとつ見るという約束があるのでしょう。
 でも、昨日は特別だったようです。お父さんの友だちが来ていました。いつもお父さんが「テレビはひとつだから、見たら消しなさい」という役目をしていたかな? 昨日は楽しいことがあって、パパは「お父さん」なんかやっていられなかったのでしょう。そんなすきまのなかで、思いっきりテレビが見られました。
 それにともみちゃんは、パパたちのことだけの夢中の時間を、いつもと違うパパを感じとっていました。

解説むらたみちこ

1943年、東京生まれ。日本大学経済学部卒業後、ハワイ大学大学院で社会学を専攻。
商社に5年間勤務。下の子が卒園した幼児教室すぎのこ会に保育者として20年間勤務、現在に至る。今井和子氏、汐見稔幸氏らと「子どもとことば研究会」をつくり、現在、同会の事務局長。編著書『ことばに探る心の不思議』(ひとなる書房)『おひしゃまだっこしてきたの』(アリス館)。
今日の子どものコトバは、『せんせいがうまれたときかいじゅういた? 子どものことばから子どもの世界へ』(小学館)より引用