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[児玉ひろ美]
JPIC 読書アドバイザー 台東区立中央図書館司書。日本全国を飛び回って、絵本や読み聞かせのすばらしさと上手な読み聞かせのアドバイスを、保育者はじめ親子に広めている。鎌倉女子大学短期大学部非常勤講師など、幅広く活動。近著に『0~5歳 子どもを育てる「読み聞かせ」実践ガイド』(小学館)。

0~5歳 子どもを育てる「読み聞かせ」実践ガイド

第86回「夜の絵本」

さあ、夏休みが始まりました。長いお休みの間は、規則正しい生活も大切ですが、長いお休みだからこそ! の楽しみもありますね。その楽しみのひとつに「夜」があります。子どもにとって「夜」や「暗さ」は、とても魅力的な存在。そこで、夏の夜や暗さを楽しむ絵本を集めてみました。
 

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『こどもべやのよる』出久根育:文絵/岩波書店/2024/4歳から
いっちゃんの少しドキドキする夜のお話が3つ入った絵本です。舞台は、4人姉妹の子ども部屋。夜がきて、お姉さん二人と妹は、すやすや夢のなかです。起きているのは、世界中でいっちゃんだけ。暗闇がいっちゃんを包みます。いっちゃんはお布団をすっぽり被って息をひそめ、夜に飲み込まれないようにしています。
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『まよなかのゆうえんち』ギデオン・ステラー:作/マリアキアラ・ディ・ジョルジョ:絵/BL出版 /2022/4歳から
動物たちの住む森に、移動遊園地がやってきました。それはもう、楽しそう。夜になり、遊園地が静まり返ると、動物たちが集まってきました。さあ、真夜中の遊園地の始まりです。文字のない絵本です。リラックスできる空間で、お子さんのペースでページをめくってゆきましょう。お子さんの言葉に耳をかたむけ、楽しさをシェアしましょう。
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978-4-591-17149-3
『おおきなかぜのよる』阿部結:作/ポプラ社/2021/3歳から
風の強い夜、「かぜさん、だれかいっしょに あそぼうよって…」りくくんは、外が気になって仕方がないのですが、もう寝る時間。そのとき「あっ」お庭のぼくの車が飛んでゆきます。それを見たおもちゃたちも一斉に駆け出して…。ぼくも夜の空へと、ひゅー ひゅー ひゅるるー。風の音と幻想的な絵を楽しんでください。
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9784032324204
『はんなちゃんがめをさましたら』酒井駒子:文絵/偕成社/2012/3歳から
夜中に目を覚ましたはんなちゃん。家族はみんな眠っているから、はんなちゃんは猫のチロといっしょに、階段を下りたり、お部屋を覗いてみたり、おやつを楽しんだりして、秘密の時間を過ごします。打ち明け話をするような語り口の作品です。お子さんと秘密を共有するように、そっと、ひそやかに読んでみてください。
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『まよなかのおしっこ』さいとうしのぶ:作/KADOKAWA/2022/3歳から
トイレに行きたくて目が覚めたぼく。もしおばけがいたらどうしよう…。おばけをあれこれ想像して怖がります。でも、どうしてもトイレには行かなくちゃ! 独り言のように読んでみてください。パチン・トントンなど動作のオノマトペは、声のトーンを変えて、楽しく読んでください。
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『まよなかのふとんおうこく』ランディス・ブレア:作/大友剛:訳/瑞雲舎/2023/6歳から
暗闇が怖く眠れないワトソン。でも、布団から漏れる不思議な光に気が付くと、そこにはたくさんの星! ワトソンもキラキラした気持ちになります。NYの人気イラストレーター初の絵本は、まさに、現代版『かいじゅうたちのいるところ』と大評判! ミュージシャン&マジシャン&翻訳家という、多才な大友氏による小気味の良い邦訳も魅力的です。
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[児玉ひろ美]
JPIC 読書アドバイザー 台東区立中央図書館司書。日本全国を飛び回って、絵本や読み聞かせのすばらしさと上手な読み聞かせのアドバイスを、保育者はじめ親子に広めている。鎌倉女子大学短期大学部非常勤講師など、幅広く活動。近著に『0~5歳 子どもを育てる「読み聞かせ」実践ガイド』(小学館)。

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