[児玉ひろ美]
JPIC 読書アドバイザー
台東区立中央図書館司書。日本全国を飛び回って、絵本や読み聞かせのすばらしさと上手な読み聞かせのアドバイスを、保育者はじめ親子に広めている。鎌倉女子大学短期大学部非常勤講師など、幅広く活動。近著に『0~5歳 子どもを育てる「読み聞かせ」実践ガイド』(小学館)。
第47回「Stay Home with Books」
3度目の新型コロナウイルスの緊急事態宣言。4都府県に限らず、日本中が不安で落ち着かず、幼い人たちも、なんとなく不機嫌だったり、ぐずったり…。子育て世代にとっては、辛い毎日ですね。そんな今だからこそ、「Stay Home with Books」。親も子も、一緒に楽しくなれる絵本をご紹介します。
「駄々っ子 歓迎!」
『ねられんねられん かぼちゃのこ』やぎゅうげんいちろう・作 福音館書店
夜です。「そこの かぼちゃのこ はやく ねなさーい」お月さまが言いました。ところが、「ねられん ねられん」頭にカエルさんがのって寝られん。背中にイモムシさんがくっついて寝られん。おしりにカナブンさんが…と。駄々が止まりません。でも大丈夫!お月さまのおおらかな、ひとことで、子どもは素直に眠るのです。
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『こねこがにゃあ』ひろのたかこ 福音館書店
「にゃあお」お母さん猫が呼ぶと、かごの中から、袋の中から、タオルの中から、カーテンの陰から子猫が「にゃあ」。駄々をこねている子も、拗ねている子も、一緒に「にゃあ」と言いたくなります。
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「やっぱり!でんしゃ」
『たたたん たたたん』内田麟太郎・文 西村茂雄・絵 童心社
「たたたん たたたん」列車はどこへゆくのでしょう?海の底の竜宮城へ、空の上の月の都へ、「たたたん たたたん」走ります。辿り着いた地獄では、えんま様も乗車して…。作者名から『がたごと がたごと』を思い浮かべた方もいることでしょうでしょう。シリーズ20周年に出版されたこの続編も、期待を裏切らない楽しさです。
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『でんしゃくるかな?』きくちちき 福音館書店
電車が自分の前を通りすぎるワクワク感は、子どもの特権なのでしょう。その気持ちそのものを、表紙に描かれた子どもと5匹の動物たちが「くるかな?くるかな?」「きたー!」の繰り返しで表します。
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「おいしい、しあわせ」
『おにぎりをつくる』高山なおみ:文 長野陽一:写真 ブロンズ新社
ありそうでなかった、おにぎりの作り方の写真絵本。「おとなは さんぼん」「こどもも さんぼん」は、握る人の手の大きさに合わせてできるおにぎりの塩加減を的確に表しています。お米を研ぐ手は「くまさんのて」と表しているのも、わかり易いですね。文章も歌のように読みやすく、読めばきっと、おにぎりを作りたくなります。
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『めんたべよう!』小西英子・作 福音館書店
子どもの大好きな麺料理、うどん・スパゲッティ・そば・ラーメンの4種のお店が登場します。「きょうはラーメン たべようか!」お店に入って好きなメニューを選べる楽しさです。
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