[児玉ひろ美]
JPIC 読書アドバイザー
台東区立中央図書館司書。日本全国を飛び回って、絵本や読み聞かせのすばらしさと上手な読み聞かせのアドバイスを、保育者はじめ親子に広めている。鎌倉女子大学短期大学部非常勤講師など、幅広く活動。近著に『0~5歳 子どもを育てる「読み聞かせ」実践ガイド』(小学館)。
第60回「雨の日を楽しむ絵本」
今年は梅雨入りも早く、日照不足が心配されていますね。でも、子どもは雨も傘も長靴も大好き! 五感を全開にして雨を楽しみます。ほら、絵本の世界も、こんなに楽しさが満ちています。お子さんと一緒に雨の日を楽しんでみませんか?
「0~2歳にお勧め」
『かさちゃんです。』とよたかずひこ さく・え/童心社
スーパー赤ちゃんの「ももんちゃんシリーズ」で大人気のとよたかずひこさんによる、明るい色と軽やかな音が楽しい絵本です。かさちゃんがぱっと開くと、さまざまな色のかさちゃんたちがやってきます。ちゃぴちゃとんとん、ぴちゃとんとん、かさちゃんぞろぞろ……読むたびに読み方が変わっても構いません。何回読んでも楽しい!
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『あめかな!』U.G.サトー さく・え/福音館書店
空から「ぽつ」と赤いしずく、青いしずく、エメラルド色のしずく、さまざまな色とともに、激しくなる雨音。色と音で綴る雨の絵本です。赤ちゃん向けではほかにあまり見ない、芸術性の高い作品だと思います。
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「2~4歳にお勧め」
『あめふりさんぽ』えがしらみちこ 作/講談社
「あめふり さんぽ ちゃぷ ちゃぷ ちゃぷ」「カタツムリさん、アジサイさん、オタマジャクシさんにカエルさん。みんなで楽しく歌います。ぽたぽた ぽったん ぴたぴた ぴったん」雨降りの楽しさがたくさん詰まった、嬉しい絵本です。透明感のある色彩が、雨降りの自然を美しく描き出していて、読みおえたら、きっとお散歩にいきたくなりますよ。
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『かさ』松野正子 さく/ 原田治 え/福音館書店
「あかいかさ あたしのかさ/きいろいかさ きみのかさ」 懐かしい! と思う方も多いことでしょう。30年近く読み継がれている、ロングセラーの傘の絵本。歌うように楽しく読んでみてください。
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「4~6歳にお勧め」
『どしゃぶり』おーなり由子 ぶん/ はたこうしろう え/講談社
どしゃぶりの雨のなか、こんなにも、身も心も雨にさらして(きっとパンツまでびちょ濡れにして! )楽しめるのは、なんといっても「子どもの特権」なのでしょう。見ているこちらまでスカッとして、真似をしたくなります。少し強い雨が降る日に、雨音を聞きながら読むのも良いですね。
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『キムのふしぎなかさのたび』ホーカン・イェンソン 文 /カーリン・スレーン 絵/徳間書店
「そうだ、かさをふねにしちゃおう!」小さな女の子キムは、買い物をしているママを待つ間にそんなことを思いつきました。キムがかさの船に飛び乗ると、さあ、不思議な旅の始まりです。
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