[児玉ひろ美]
JPIC 読書アドバイザー
台東区立中央図書館司書。日本全国を飛び回って、絵本や読み聞かせのすばらしさと上手な読み聞かせのアドバイスを、保育者はじめ親子に広めている。鎌倉女子大学短期大学部非常勤講師など、幅広く活動。近著に『0~5歳 子どもを育てる「読み聞かせ」実践ガイド』(小学館)。
第2回 昔話に親しむ
寒い季節、温かいお部屋で絵本を読むことは、冬の楽しみの一つです。そんな時お薦めなのは昔ばなし。知恵や勇気で心を温めてくれます。
今月のここがポイント
・先人の知恵や勇気が詰まっています
・繰り返しやリズム感のある文章が心地よい
・繰り返し読むことで子どもたちに大切なことが伝わります
『てぶくろ』3歳~
うちだりさこ/訳 エウゲーニー・M・ラチョフ/絵 福音館書店
動物たちの会話の心地よい繰り返しと、色鮮やかで緻密な絵が、子どもたちを不思議な世界へと誘います。
http://www.fukuinkan.co.jp/bookdetail.php?isbn=978-4-8340-0050-4
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『ねこくん いちばで ケーキを かった――ロシアのわらべうた』
ユーリー・ワスネツォフ /絵 たなかともこ/編訳 岩波書店
ねこやうさぎ、白鳥など親しみのある動物たちが登場する、素朴なわらべうた絵本。
https://www.iwanami.co.jp/.BOOKS/11/7/1112470.html
『トラのじゅうたんなりたかったトラ』4歳~
ジェラルド・ローズ/作 ふしみみさお/訳 岩波書店
愉快なインドの昔話。少し長いお話ですが、ユーモラスな絵とテンポの良い文章に、子どもたちは夢中になります。
https://www.iwanami.co.jp/.BOOKS/11/4/1112260.html
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『あかてぬぐいのおくさんと7にんのなかま』イ ヨンギョン/作, 福音館書店
お裁縫道具の妖精が出てくる、韓国の愉快な昔話です。表紙から裏表紙まで美しい1冊。
http://www.fukuinkan.co.jp/bookdetail.php?goods_id=491
『かさじぞう』5歳~
瀬田貞二/再話 赤羽末吉/絵 福音館書店
日本の最も美しい昔話絵本の一冊。墨絵で描かれた雪の質感が印象的です。寒い季節になると読みたくなります。
http://www.fukuinkan.co.jp/bookdetail.php?goods_id=214
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『十二支のはじまり』岩崎 京子/文, 二俣 英五郎/絵
教育画劇十二支の由来絵本はいろいろありますが、言葉と絵、わかり易さなどでお薦めです。
http://www.kyouikugageki.co.jp/bookap/detail/214/
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