[児玉ひろ美]
JPIC 読書アドバイザー
台東区立中央図書館司書。日本全国を飛び回って、絵本や読み聞かせのすばらしさと上手な読み聞かせのアドバイスを、保育者はじめ親子に広めている。鎌倉女子大学短期大学部非常勤講師など、幅広く活動。近著に『0~5歳 子どもを育てる「読み聞かせ」実践ガイド』(小学館)。
第23回ごあいさつ上手になれるかな?
年始から春にかけてはご挨拶のチャンスが多い季節です。ご挨拶が上手にできると、周囲の人とのコミュニケーションが円滑になるだけではなく、子ども自身も自信を持って気持ち良く毎日を過ごせます。今回は、「ご挨拶をすることは楽しい」と感じられる絵本をご紹介します。
「おはよう」と「おやすみ」は挨拶の基本です
『おはよう・おやすみ』シャーロット・ゾロトウ/パメラ・ババローン/くどうなおこ/のら書店
表紙からは「おはよう」、裏表紙からは「おやすみ」で、それぞれ始まる絵本です。一日の始まりと終わりに優しい気持ちが伝わります。子どもの心を覗く窓を持つ作家と言われるシャーロット・ゾロトウの文章を『のはらうた』でお馴染みの工藤直子さんが翻訳しています。毎日読んであげたい1冊。
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『ととけっこう よがあけた』ましませつこ/こばやしえみこ/こぐま社
「ととけっこう よがあけた。○○ちゃんおきてきな」「おはよう」のくり返しが楽しいわらべ歌絵本です。歌えなくても、読んであげれば大丈夫。巻末に楽譜もありますのでご参考に。
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「いただきます」は元気よく
『いただきます』新井洋行/童心社
くまさん、うさちゃん、ねこちゃん、みつごのブーブーくん、みんなの大好物は何かな?ページの下半分をめくると、それぞれ大好物の美味しいものが出てきます。リズミカルな言葉も楽しく、嬉しくなって、一緒に「いただきます!」が言いたくなります。
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『おいしいおと』三宮麻由子/ふくしまあきえ/福音館書店
「いただきまーす」今日のご飯は何かな?噛んだら、どんな音がするのかな?食卓の美味しい音が聞こえてきます。最後の「あーおいしかった、ごちそうさま」で、大満足。
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丁寧なあいさつの心地よさ
『こんにちは あかちゃん』メム・フォックス/S/ジェンキンス/福音館書店
『これがほんとの大きさ!』で人気の著者による美しい作品です。「こんにちは あかちゃん!あかちゃん、あなたはおさるさんかな?」と、動物の赤ちゃんに呼びかけることで始まりますが、子どもは自分に話しかけられているような気持ちになるようです。丁寧に挨拶されることが心地よく感じられる作品。
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『ありがとうのえほん』フランソワーズ・セニョーボ/なかがわちひろ/偕成社
「コケコッコー!おはよう おんどり ありがとう きょうも ぱっちり めが さめた」感謝の気持ちを声に出して伝えることはとても大切。『まりーちゃん』シリーズでお馴染みのフランソワーズの作品です。
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