常磐短期大学准教授、アクトウェア研究所代表、早稲田大学人間総合研究センター招聘研究員。乳幼児の発達心理学を専門とし、子どもの排泄行動などを研究テーマにしている。著書に絵本「うんぴ・うんにょ・うんち・うんご」「うんこダスマン」(ほるぷ出版)、「保育園は子どもの宇宙だ!トイレが変われば保育が変わる」(北大路書房)などがある。幼稚園、保育園の園環境のデザインや提案を行っており、特にトイレ空間が得意である。
[第1回~第21回執筆者]
環太平洋大学教授・お茶の水女子大学名誉教授・十文字学園大学名誉教授・福岡女学院大学大学院客員教授、学術博士。発達心理学、言語心理学、認知科学、保育学を専門とする。著書に『子育てに「もう遅い」はありません』(冨山房インターナショナル)など多数。
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[第1回~第21回執筆者]
環太平洋大学教授・お茶の水女子大学名誉教授・十文字学園大学名誉教授・福岡女学院大学大学院客員教授、学術博士。発達心理学、言語心理学、認知科学、保育学を専門とする。著書に『子育てに「もう遅い」はありません』(冨山房インターナショナル)など多数。
第11回 物事のルールがわかるのは5歳から
知って納得!子どもの脳の成長編
親がいくら教えても、子どもがその通りにできない時はできないものです。
子どもが親の言うことを聞かないのにも理由はあります。親にとってはマイナスに思えることも、
実は子どもが成長していくための大切なプロセスでもあるのです。
(内田伸子先生著書『子育てに「もう遅い」はありません』より
―たのしく・あそぶ・まなぶ・そだつ―
今回は、子どもの「脳の育ち」を軸に、子どもの成長のプロセスを
内田先生がやさしく解説してくださいます。
脳の発達の段階に応じた、折々の子どもの姿がわかると、
子育ては一層たのしいものになることでしょう。
子どもがコップを割ってしまったとき、つい大人は「触っちゃダメって言ったのに、どうして触ったの」と問いただしてしまいがちです。問い詰めるような聞き方をすると、子どもを追い詰めてしまいます。「まったくもう!」と大人がカリカリしながら後始末をしていれば、子どもは余計につらくなってしまうでしょう。
子どももコップを割ることは「いけないこと」と自覚しており、それでも失敗をしてしまったのですから、こういう時は、まず「大丈夫だった?ケガしなかった?」と子どもの身を心配してあげましょう。その後で落ち着いて話すようにすれば、子どもも素直に話を聞くはずです。
理由を聞かれて「ジュースが飲みたかったから」と自分のしたことの理由を考えて話せるようになるのは、5歳半ぐらいからです。2歳ぐらいから「だって・・・ だもん」と理由を説明するような話し方をしますが、これは自己主張しているだけで理由を考えて説明しているわけではありません。3歳や4歳の子どもに「どうして~したの」と理由を問いただした時、黙って何も答えられなくなっても不思議ではないのです。
5歳になると物事の整理ができ、ルールがわかってくるので、理由を考える力がついてきます。「大丈夫だと思ったの。でも手がすべったから割っちゃった」という具合に。
失敗したときに子どもに考えさせるのは、確かに大切です。けれども、理由を考えられない時期に無理に考えさせようとすると、子どもにはプレッシャーになり萎縮してしまいます。年齢によってできること・できないことがあるので、あまり多くのことを求めないようにしましょう。
me[ミー]夏号2015 summer Vol.27より転載
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