常磐短期大学准教授、アクトウェア研究所代表、早稲田大学人間総合研究センター招聘研究員。乳幼児の発達心理学を専門とし、子どもの排泄行動などを研究テーマにしている。著書に絵本「うんぴ・うんにょ・うんち・うんご」「うんこダスマン」(ほるぷ出版)、「保育園は子どもの宇宙だ!トイレが変われば保育が変わる」(北大路書房)などがある。幼稚園、保育園の園環境のデザインや提案を行っており、特にトイレ空間が得意である。
[第1回~第21回執筆者]
環太平洋大学教授・お茶の水女子大学名誉教授・十文字学園大学名誉教授・福岡女学院大学大学院客員教授、学術博士。発達心理学、言語心理学、認知科学、保育学を専門とする。著書に『子育てに「もう遅い」はありません』(冨山房インターナショナル)など多数。
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[第1回~第21回執筆者]
環太平洋大学教授・お茶の水女子大学名誉教授・十文字学園大学名誉教授・福岡女学院大学大学院客員教授、学術博士。発達心理学、言語心理学、認知科学、保育学を専門とする。著書に『子育てに「もう遅い」はありません』(冨山房インターナショナル)など多数。
便育コラム 第29回「うんち」のえほん紹介1 キタキツネの親子のお話
私がまず一番にご紹介したい絵本は獣医師の竹田津実さんが書かれた「森のお医者さん⑦ うんちとおしっこのひみつ」(国土社)です。著者がご自身で撮影された写真と温かなまなざしで語った動物の様子がとってもほほえましいのです。
その中にキタキツネの親子のお話が出てくるのですが、母ギツネは子ギツネのおしりをきれいになめて子ギツネが排泄物で汚れないようにします。また子ギツネは母ギツネになめてもらわないとうんちができないのです。
あるとき生まれたての子ギツネが病院に運ばれて来きます。最初はミルクをおいしそうに飲んでいたのですが、だんだん元気がなくなってゆきます。子ギツネのお腹を見るとパンパンに膨れていて、おしっこもうんちも出ていないようなのです。竹田津先生がお湯でひたしたワタで子ギツネのおしりやおちんちんをこすってあげると、うんちがもりもりっと出てきて、おしっこも元気に出てきたのです。うんちが出た時の子ギツネの表情といったら本当に気持ちよさそうで、なんともほっとした気持ちが伝わってくるのです。
私はこのキタキツネの親子のお話を便育講座でもよく紹介させていただいています。この絵本を見た子どもたちは子ギツネのかわいさにもうメロメロです。そしてキツネの親子の絆の強さというか優しさにうっとりしてしまうのです。
子ギツネが無事にうんちを排出でき、命拾いして元気になる姿を見て、子どもたちは排泄の大切さをわかってくれるようです。
また排泄することが親子のコミュニケーションを生み出し、あふれるような母ギツネの愛情が伝わってきてたまらないのです。
残念ながらこの本は既に絶版になっています。図書館や古本屋さんでは手にすることもできると思いますので、ぜひ親子で読んでみてください。
森のお医者さん⑦ うんちとおしっこのひみつ
竹田津実 作 (国土社)
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