トップ教えて!ハテナさん~子育てコラム~便育コラム 第24回うんこダスマン! 5つの術!

常磐短期大学准教授、アクトウェア研究所代表、早稲田大学人間総合研究センター招聘研究員。乳幼児の発達心理学を専門とし、子どもの排泄行動などを研究テーマにしている。著書に絵本「うんぴ・うんにょ・うんち・うんご」「うんこダスマン」(ほるぷ出版)、「保育園は子どもの宇宙だ!トイレが変われば保育が変わる」(北大路書房)などがある。幼稚園、保育園の園環境のデザインや提案を行っており、特にトイレ空間が得意である。

[第1回~第21回執筆者]
環太平洋大学教授・お茶の水女子大学名誉教授・十文字学園大学名誉教授・福岡女学院大学大学院客員教授、学術博士。発達心理学、言語心理学、認知科学、保育学を専門とする。著書に『子育てに「もう遅い」はありません』(冨山房インターナショナル)など多数。

便育コラム 第24回うんこダスマン! 5つの術!

ところで快便のためにはぜひ行いたいことが5つあります。
 
<1.朝ご飯を食べる>
朝ご飯を食べると内臓が刺激され、胃や腸が動き始めて前の日に食べたものを直腸へと押し出します。内臓が刺激されることで脳や身体も目覚めます。
 
<2.野菜を食べる>
繊維が豊富な野菜をバランスよく摂取することで腸の中で大便は程よくまとまり排泄しやすくなります。繊維には栄養分はほとんどありませんが、排泄物のカサを増やして出やすくしてくれるのです。大便の量の約8割は水分でできていますが、健康な時に出る便は水分を除いた量の約1/3は腸内細菌の死骸、約1/3は腸の粘膜がはがれたもの、残りの約1/3が食べ物のかすによって出来ているといわれています。気持ちよく排泄するには野菜などから摂れる繊維の量も必要なのですね。
 
<3.水をしっかり飲む>
快便のためには水分の摂取も大切です。夏の暑い日に汗を大量にかくと腸内の大便からも水分が奪われてしまうのです。野菜をたくさん摂っているにもかかわらずカチカチのうんこが出るのは水分不足も影響しています。
 
<4.身体を動かす>
そして何よりも現代人、現代っ子に不足しているのは身体を動かして運動したり、遊ぶことです。排便するには腹筋を使いますし、腸の蠕動運動にも腹筋が影響しているといわれています。子どもたちを見ているとほんの少しの運動を取り入れることで排便が促されることもあるのです。逆をいうとそのくらい身体を動かせていないということなのでしょう。
 
<5.トイレタイムをつくる>
また、毎日決まった時間に排便するクセをつけることも良いです。朝ご飯の後トイレに座る習慣をつけるのがおすすめですが、そのためには時間に余裕を持って目覚める必要があり、早く就寝することともつながってきます。
 
これらの5つを充実させるのは難しいと思うかもしれませんが、一番重要なのが<4.身体を動かす>です。これを重点的に行うことで他の4つも自然に守りやすくなるといわれています。身体を動かすとお腹が空く→なんでもおいしく食べられるために好き嫌いせずに野菜もたくさん食べるようになる→たくさん食べて充実するとよく眠れる→早く目覚める→朝食をしっかり食べられる→便が出やすくなる→身体がすっきりして活発に遊ぶことができる→また食事をおいしく食べることができる という良い循環が生まれるからなのです。
 
このように考えるとそれぞれの生活場面は互いに影響し合っていて、繋がっていることがよくわかります。
 
「うんこのえほん うんこダスマン」ではうんこダスマンの術としてこの5つを紹介しています。5つの術をマスターしてうんこの達人を目指してください。
 

02「うんこのえほん うんこダスマン」ほるぷ出版
文:村上八千世 絵:せべまさゆき
 

  • 03あさごはんいただきの術
  • 04やさいでせんいの術
  • 05おみずごっくんの術
  • 06からだのびのびの術
  • 07うんこタイムの術

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常磐短期大学准教授、アクトウェア研究所代表、早稲田大学人間総合研究センター招聘研究員。乳幼児の発達心理学を専門とし、子どもの排泄行動などを研究テーマにしている。著書に絵本「うんぴ・うんにょ・うんち・うんご」「うんこダスマン」(ほるぷ出版)、「保育園は子どもの宇宙だ!トイレが変われば保育が変わる」(北大路書房)などがある。幼稚園、保育園の園環境のデザインや提案を行っており、特にトイレ空間が得意である。

[第1回~第21回執筆者]
環太平洋大学教授・お茶の水女子大学名誉教授・十文字学園大学名誉教授・福岡女学院大学大学院客員教授、学術博士。発達心理学、言語心理学、認知科学、保育学を専門とする。著書に『子育てに「もう遅い」はありません』(冨山房インターナショナル)など多数。