便育コラム 第12回子どものうんちがだんだん嫌になる
おむつが取れれば、交換する手間がなくなるし、外出時の荷物も減るし、家の中も片付くし・・・・と思うと、早く取りたいと考えるのは当然のことですね。
このおむつに関する手間から早く逃れたいという気持ちを後押ししている要素の一つにうんちへの嫌悪感があります。
おむつを交換するには手や衣服が汚れたりすれば、ニオイも臭いです。
子どものおしりからうんちのニオイが漂って、おむつを交換する必要が生じたと認識した瞬間に、思わず夫婦で顔を見合わせて、「どっちが換える?」と目で訴え合うこともあるのではないでしょうか。
子どものうんちがゆるかったりすると、ますます換えるのが億劫になりますね。
実は、親として子どものうんちに嫌悪を感じるのには発達的な変化があることがわかっています。
個人差はあると思いますが、子どもが赤ちゃんの頃はそのうんちをそれほど嫌だと感じていないのですが、子どもが大きくなるに伴いだんだん嫌悪感が強くなってゆくようです。
私の尊敬する研究者に子どもの身体から出る様々な排泄物(大便、痰、尿、膿、垢など)を対象として、その嫌悪感を測った人がいます。
調査の内容は、乳児、幼児、大学生のそれぞれの親に自分の排泄物と他人の排泄物、そして自分の子どもの排泄物が手に触れた事態を想像してもらい、それがどのくらい不快であるか評定してもらうものです。
その結果、大便は最も不快感が強く、他人の物は自分や子どもの物と比べて常に不快に感じており、子どもの物は子どもの年齢と共に不快さが増していくようです。
そして乳児の物は自分の物より不快でなく、大学生の物は自分の物より不快に感じています。
さらなる研究では子どもの年齢が1歳を境に大便への嫌悪感が高まり、3歳までに他の排泄物に対しても嫌悪を感じるようになることがわかっています。
これは親と子の関係性ともリンクしているように感じます。
大便のニオイは母乳やミルクだけの生活から離乳食の生活に移行すると大きく変化しますから、大人顔負けに臭い便を目の前にして子どもの成長を感じる方もおられるかもしれません。
ニオイは自分から出ているものは気になりませんが、他者から出ているものはとても気になります。ニオイが気になるということは自分ではない他者性を感じ取っている証でもあるのです。
このようなタイミングは密接に身体と身体を触れ合わせて親子のコミュニケーションを取る時期のある一段落を示すのではないでしょうか。