常磐短期大学准教授、アクトウェア研究所代表、早稲田大学人間総合研究センター招聘研究員。乳幼児の発達心理学を専門とし、子どもの排泄行動などを研究テーマにしている。著書に絵本「うんぴ・うんにょ・うんち・うんご」「うんこダスマン」(ほるぷ出版)、「保育園は子どもの宇宙だ!トイレが変われば保育が変わる」(北大路書房)などがある。幼稚園、保育園の園環境のデザインや提案を行っており、特にトイレ空間が得意である。
[第1回~第21回執筆者]
環太平洋大学教授・お茶の水女子大学名誉教授・十文字学園大学名誉教授・福岡女学院大学大学院客員教授、学術博士。発達心理学、言語心理学、認知科学、保育学を専門とする。著書に『子育てに「もう遅い」はありません』(冨山房インターナショナル)など多数。
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[第1回~第21回執筆者]
環太平洋大学教授・お茶の水女子大学名誉教授・十文字学園大学名誉教授・福岡女学院大学大学院客員教授、学術博士。発達心理学、言語心理学、認知科学、保育学を専門とする。著書に『子育てに「もう遅い」はありません』(冨山房インターナショナル)など多数。
第3回 「赤ちゃんとお母さん」編
子どもにとって、親はかけがえのないものです。
特別なことをしなくても、子どもと一緒に笑い、泣き、考え、
行動するという時間を共有するだけで、子どもはぐんぐん成長していきます。
子育てとは、とても自然なものなのです。
(内田伸子先生著書『子育てに「もう遅い」はありません』より)
―たのしく・あそぶ・まなぶ・そだつ―
前回までは「楽習」について内田先生に語っていただきました。
今回は「楽習」の土台ともいえる、赤ちゃんとお母さんの大切な関わり合いについて、
内田先生に教えていただきます。
赤ちゃんは泣くのも「運動」
理由もないのに赤ちゃんが泣きやまないのはよくあることです。
赤ちゃんにとっては泣くのも運動です。
このとき大切なのは、「もう何で泣いているの? 静かにして!」と声を荒らげないこと。
親のイライラが赤ちゃんに伝わると、ますます泣いてしまいます。
泣いているときに叱りつけるのはまったく逆効果なのです。
赤ちゃんは不安で泣いていることが多いのです。
「よしよし、いい子ね」と優しい言葉がけが何より一番です。
赤ちゃんは「顔」が大好き
赤ちゃんにミルクを飲ませるときは、抱っこするのが基本です。
母乳だけではなく、哺乳瓶で飲ませるときも同じ。
抱っこして赤ちゃんの目を見つめながら飲ませてあげると、赤ちゃんは安心します。
生まれたばかりの赤ちゃんは、目から30センチぐらいのところが一番はっきりと見えています。
ちょうど抱っこしたお母さんの顔が見える距離ですね。
周りはボーッとぼやけて見えていても、お母さんの顔は見えているのです。
ただし、最初からハッキリと見えているわけではなく、
生まれて2週間ぐらいまでは白黒のモノトーンで、お母さんの目の場所や髪の生え際をぼんやりと見分けている程度です。
やがて、2か月を過ぎると視力も出て、周りのものがはっきりと見えるようになってきます。
毎日見つめているお母さんの顔を覚え、他の人と区別できるようになっていくのです。
おっぱいのリズムは「会話のリズム」
実は、おっぱいをあげるときにお母さんと赤ちゃんは「会話」をしています。
赤ちゃんがおっぱいを吸い、休むとそれに応えるようにお母さんが声をかける。
この繰り返しこそ、赤ちゃんとお母さんで作る「会話のリズム」なのです。
おもしろいことに、のんびりしたお母さんと赤ちゃんの組は、ゆったりとした動作、
せっかちなお母さんと赤ちゃんの組は、テンポよく交替が繰り返されます。
このリズムは、赤ちゃんが話せるようになったときに自然と受け継がれていきます。
~次回へ続く~
me[ミー]夏号 2015 summer Vo.27より転載と追記
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